音大生への就職アドバイス【5】ウサギの視線、カメの視線

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今日は、子供の頃、何度も聞いたウサギとカメのお話を思い出してください。

どうしてカメはウサギに勝ったのでしょうか?

私は、ずっとウサギが油断し、カメがコツコツと努力をしたからだ、
と思っていました。

では、ウサギはなぜ油断したのでしょう?
カメは、なぜコツコツと努力できたのでしょう?

この本当の答えを知ったのは40歳を過ぎてからでした(遅すぎです)。

ウサギはカメを見ながら走ったからです。
カメはゴールを見て歩いたからです。

要は、それぞれの視線の先にあるものが違っていたのですね。

さて、就職活動を続けていると、果たして自分が何に向いているのか? 何になれるのか? 何をしたいのか?……いろんなことが、どんどん分からなくなっていきます。20年少し生きてきた中で、ある程度のケーススタディは蓄積していたつもりなのに、まったく自信を喪失したりしてはいませんか?

実は私もそうでした。周囲の同級生が内定、内々定をもらったりすると、気持ちは焦り、同級生が内定した会社や業界を、志望もしていないのに気になったり、何やらいい会社に思えてきたりしたものでした。

皆さんが、大学進学時に音楽大学ピアノ専攻を選んだ際は、「私はピアノが好き!」というブレない決意があったはず。

私の場合は、中学・高校時代、このように文章を書いたり、情報を発信したりするのが得意でした。ピアノを弾くのも大好きでしたが、じゃ、音楽で表現することと言葉で表現することを比較すると、明らかに言葉で表現する方が向いていました。なので、文学部に進学をしました。

皆さんが「ピアノ専攻」を選ばれた理由と同じですね。

ところが、いざ、就職活動をという段階になると、社会情勢や将来の不安など、さまざまな外的な影響で心がブレてしまうものです。

私も就職活動中、商社を受けてみたり、造船会社を受けてみたりと、紆余曲折がありました。1990年代初頭、バブル経済の真っただ中の「売り手」市場だったため、文学部出身でも東証一部上場の優良商社の内定をいただいたりしましたが、就職活動を終えると妙に冷静になって、結局、内定を辞退し、最初に志望した出版社に就職をしました。両親から、内定辞退について相当反対はされましたが……。

就職活動から20年が経ちました。結局のところ、今、情報通信業界で情報流通に携わる仕事をしているのは、必然だった気がしています。

きっと、「情報流通」の仕事が私のゴールだったのでしょう。

ですので、自信を喪失した際、私がアドバイスしたいのは、冷静に自らのゴールを見つめてほしいこと。周囲の環境ではなく、心の内をのぞいてみてください。「ピアノが好き、音楽が好き」と言えるなら、やっぱりそれが皆さんのゴールだと思うのです。

私は、よく会社でスタッフにこう言います。「まず、到達点に旗を立てようぜ!」と。

山の頂(中腹でもいいですよ)に立てた旗さえ見失わなければ、最短距離を選ばずとも、山をぐるぐると回りながら旗を目指すことも可能なのです。それが実際には近道である可能性もあります。

周囲の同級生を見るのではなく、自分のゴールに視線を向けてください。

追伸:
鍵盤うさぎは、ゴールを見て疾走します(笑)。

音大生への就職アドバイス(全10回)

【1】言葉で表現すること
【2】ピアノ専攻は体育会系である
【3】会社をアナリーゼしよう
【4】経営者視点で見たピアニストと指導者の違いとは
【5】ウサギの視線、カメの視線
【6】「苦手」は克服しなくてもよい
【7】ハングリーで、おバカでいよう
【8】プロとアマチュアに境界線はない?
【9】努力は夢中に勝てないんです
【10】No.1になりポジションを可視化する

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