発表会リハーサル、「やるっきゃない」という言葉が浮かんだ

発表会リハーサル・日仏文化協会

12月17日(日)の発表会まで一週間を切った。粛々と毎晩、練習をしている。

先週木曜、ホールでのリハーサルレッスンがあった。金子勝子ピアノ教室では、発表会前、最少2回はホールを借りてリハーサルレッスンを行う。今回は、初めて汐留の日仏文化協会で行った。私は就業時間の定時が18時までなので、リハーサルの演奏順はたいてい最後にしてもらっている。小中学生から始まり、高校生と続き、たいてい夜19時以降は私と男子大学生となる。

今回は東大生男子2人の後だった。直前は角野隼斗くん。しょちゅうリハーサルの演奏が前後になる。「なんか、この順番多いよね」と苦笑いした。

隼斗くんは、スクリャービンのピアノソナタ5番を演奏。素晴らしかった。若さほとばしる、こんな爽やかな「スク5」を、今まで聴いたことがなかった。ただ、この曲の特徴である「エロさ」が若干欠けていたかも。終了後、金子先生に率直に感想を述べると、「そうね、この曲はエロくないとね!」とおっしゃる。なんて、大人の会話!

ベートーヴェン/ピアノソナタ 第10番 ト長調 op.14-2 第2楽章・第3楽章
ショパン/練習曲 ヘ長調 op.25-3

ピアノはスタインウェイ「B-211」。グランドピアノでの練習をしばらくやっていなかったので、非常に苦戦した。特にショパンエチュード。自宅のアップライトではそれなりに弾けるようにしたはずなのに、音を外しまくった。一週間後、シゲルカワイのコンサートグランドピアノで弾く自信がなくなった。

リハーサル終了後、師匠に「ショパンエチュードをやめて、ベートーヴェンのソナタ全楽章にしようかと思うのですが」とお伺いしてみた。

「あなた、この曲、発表会で弾きたくないの!?」と師匠。直球ど真ん中の言葉が突き刺さった。
「もちろん、弾きたいです」とお答えする。
師匠いわく「じゃあ、がんばらなきゃ。ずいぶんとよくなったわよ。私、今だからいうけど、うさぎさんにはショパンエチュードは無理かなと思ったりしたのよ」と。

え!

「この曲をちゃんと弾けるようになれば、ほかのエチュードもみんな弾けるようになるわよ」とおっしゃる。

ちょっと心が熱くなった。「やるっきゃない」という、おたかさん(土井たか子元衆議院議長)の言葉を、何十年ぶりに思い出した。

もう、やるっきゃない。弾くしかない。


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