オフコース「秋の気配」、40年目に気づいた大誤解

9月になって「秋の気配」が

先週水曜、9月に月が変わると同時に首都圏は肌寒くなりました。コロナ禍が始まり在宅勤務が増えましたが、9月1 日はオフィス出社。長袖のシャツに手を通し、靴下もスニーカーソックスをやめて足首まで丈があるものに変えました。小さな衣替え。

以後、雨続きで連日涼しく、このまま秋が深まっていくのでしょうか。

ところで、私、毎年9月第1週、必ずといってよいほど口ずさむ曲があります。それはオフコースの「秋の気配」。

初秋・中秋・晩秋とそれぞれ好きな曲がありますが、「秋の気配」は初秋のお気に入り。

受動的に聴いていても歌えるオフコース

オフコースを積極的に聴いたのは中学生時代です。シングルでいうと1979年12月リリースの「さよなら」から、1982年に活動を休止した年の「YES-YES-YES」まで。

私はファンというほどでもありませんでした。ですが、新曲がリリースされると、当時のヒットチャートで必ず上位に位置し、AMラジオの深夜放送でも毎日のように流れていたので、受動的なスタンスでもいつの間にか歌えるようになったものです。

そんなオフコースのヒット曲の中でも大好きなナンバーが「秋の気配」。1977年8月リリース、通算11枚目のシングルです。

歌詞はこちら → 「秋の気配」歌詞(歌ネット)

さて。

歌詞の内容を深く考えず、長年何となく口ずさんでいたものの、改めて読み直すと私が大誤解していることに、今さらながら気が付きました。

女性に振られる歌ではなく、女性を振る歌だった!

歌詞の中で、「ぼくがあなたから離れていく」(一番)と「別れの言葉を探している」(二番)が繰り返されるので、ここ、重要な役割を持つフレーズです。

で、一番の歌詞に対して私が下していた解釈は、ずっと付き合っている女性との倦怠期に入り、自分(ぼく)は何とか関係を維持しようと努力しているのだけど、一度、離れてしまった心を取り戻すのは難しく「ぼくがあなたから離れていく」。

二番の歌詞の解釈は、女性とは別れがたいのだけど、これ以上、嫌な思いをさせるのはやめた方がいいので、自分から「別れの言葉を探している」

これ、違いますよね!

港が見下ろせるこだかい公園で、彼女と何とかうまく別れようと、あれこれ思いを巡らしている身勝手な男のことではないか!!

調べてみると作詞・作曲をした小田和正さん自身もこんな発言をしているようです。

「(略)ファンクラブでアンケートをとると必ず1位になったんだよ。“こんなに冷たい男なのに、どこがいいんだ?”って、いっつも思ったもんね。“この男の正体を、君たちはわかってないな”って」「“ぼくがあなたから離れてゆく”って歌うと、まるでとてもやさしい人で、やむを得ず離れていくような…。“別々の生き方を見つけよう”とかって、よく映画の別れの場面であるじゃない? “いつの間にかすれ違った”、とか。でも、本当に好きだったら、別れないもんね。別れるのは“好き度”が低下したからなんだし、もっといい相手が出てきて“こっちのほうがいいなあ”と思ったからかもしれないんで。そういう傲慢な気持ちを横浜の風景の中に隠したのが、あの曲だったんだ。でも、書いたときは必死だったんだよ、言葉さがして。本当はそんなつもりなかったんだけど、あとで考えたらひどい男だな、と」

Wikipedia「秋の気配」より

小田さんの叙情的なメロディーのせいで、30年以上に渡って歌詞について誤解していた私……。


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Posted by 鍵盤うさぎ