国際アマコン2014 受賞者演奏会の感想

2016年7月28日

国際アマチュアピアノコンクール2014受賞者演奏会
2週間前の1月18日(日)、昨年行われた国際アマチュアピアノコンクールの受賞者演奏会に出かけました。

私は2010年からこのコンクールに4回参加しているので、演奏者のほとんどは友人・知人ばかりです。参加して一番よかった点は、アマチュアのピアノ好きという仕事や家庭でつながることができない「人の輪」を作ることができたこと。多くの参加者が同じ思いを抱いていることでしょう。

夏の予選、本選とは別に、受賞者演奏会は“オフシーズン”に一堂に会することができる貴重なイベント。暖かい晴天の休日、ワクワクした気分で杉並公会堂へ出かけました。

開演は13時。余裕を持って出かけたのに、休日は電車の運行本数が少なく、一番手の友人の演奏に間に合いませんでした。すいません。小ホールのドアの外で、プーランクを聴きました。

プログラムはラヴェルの「道化師の朝の歌」、シューマンの「交響的練習曲(抜粋)」、ドビュッシーの「前奏曲集第2巻(抜粋)」、ハイドンのピアノソナタ、そのほかアルベニス「ヘレス」、スクリャービン「二つの詩曲」など。お子ちゃまが多い門下の発表会は、プログラムに占めるショパンの楽曲占有率がたいてい60%を超えます。今回、ショパンを演奏されたのはお一人だけ。“アマコンらしい”こだわりの楽曲が並んでいました。

数少ない同門の社会人・Tさんはハイドンの「ピアノソナタ ロ短調」Hob.XVI:32を演奏。12月の発表会で聴いたときよりも磨きがかかっていました。集中力高く、ぶっちぎりの第3楽章のPrestoは圧巻だった。

また、A部門1位のKさんのスクリャービンの「二つの詩曲」「前奏曲」「ピアノソナタ 第5番」は、物静かな風貌から想像できない耽美な演奏で、ぐっと引き込まれました。そういえば、昨年の本選で聴いたワーグナーの楽劇『トリスタンとイゾルテ』の「愛の死」も耽美的な響きだったような。どうすれば、あのような音が出せるのだろう‥‥。

また、A部門2位、3位、重量級(!)男性2人の連弾が面白かった。楽曲はドヴォルザークの「スラブ舞曲 作品46-1」。97鍵あるベーゼンドルファーインペリアルが小さく見えました。

最後に辛島輝治審査委員長(東京藝大名誉教授)の講評。「我々プロと見紛う素晴らしい演奏の数々に驚きました。その一方、(大好きな楽曲をステージで弾きたいという)“自分の夢”を叶えることも大切だけど、自分の力量に合った選曲も心がけてください」と。これは、国際アマコンの審査基準でしょう。

私も一昨年、このステージで演奏させていただきましたが、聴く側と弾く側ではえらい違い。本番準備にお正月がつぶれてしまいますから。演奏者の皆様、お疲れさまでした。

あっという間の一日でした。

追伸:杉並区長の挨拶は長かった。


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