師匠のレッスン、挑戦する気概の大切さを再認識

師匠・金子勝子先生のレッスンだった。ベートーヴェンのピアノソナタ 第10番 ト長調 作品14-2、全楽章を見てもらった。ソナタを全楽章「仕上げた」のは久しぶりだ。

「仕上げた」とカッコでくくったのは完成度が低いから。

うーむ、直近1ヶ月は第3楽章を中心に練習をしていた。すると、第1楽章、第2楽章がいつの間にやら劣化してしまい、半年くらい前の水準に落ちてしまった。

以下、順番に課題。

第1楽章。フォルテシモからピアニシモまでのレンジが狭い。なので、ベートーヴェンらしくない。大きくフレーズを取って、息の長いフレーズでは、十分にクレッシェンドしたり、ディミヌエンドしないと。装飾音が拍の頭に入る際、リズムがズレている。

第2楽章。どのラインを歌っているのかを明確に。特に重音のスタッカートの第2変奏は注意。ラインを出すために連打練習。ピアニシモは指腹を使って弾くこと。

第3楽章。テーマは後ろが拍子の頭になっている。先頭にアクセントがつかないように。ロンド形式の「C」の部分。左のアルペジオがうるさい。拍子の頭と和声を作っている次の3度、5度の音以外は極力セーブ。左右の交差、跳躍して着地した音が汚くならないように。早めに移動。

レッスン終了後、年末の発表会について相談した。私はベートーヴェンのこのソナタを全楽章弾こうと思っていた。けれど、師匠いわく、「ショパンエチュードにしたら?」と。「もう少し負荷のある曲をやって、グレードを一段上げた方がいいわよ」とおっしゃる。ここのところ、「技術的な不安がまったくない曲をちゃんと弾こう」というスタンスでピアノに向かっていた。逆にいうと、挑戦するスピリットをなくしていたともいえる。

というわけで、発表会で弾く曲は、ベートーヴェンのピアノソナタ 第10番 ト長調 作品14-2の第2楽章、第3楽章。ショパンの練習曲 変イ長調 作品25-3となった。

確かに、挑戦する気概をなくしたらいかんな。そんなことに気づいたレッスンだった。


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