「アマチュアピアニスト」という言葉に違和感が

時々、「アマチュアピアニストの鍵盤うさぎさんです」と紹介いただくことがあります。その場で否定はしないものの、実は“アマチュアピアニスト”って言葉には、私、ちょっと違和感があるんです。

リアルな社交においても、このブログの中でも、私自身を「アマチュアピアニスト」と称したことはありません。「アマチュアのピアノ好き」と言ってます。

なぜなら、私の中で“ピアニスト”は「自分をピアノに賭けた人」だと思うから。

テクニックや音楽性、主たる収入源かどうか等は、多分に相対的なものなので、私は「ピアニスト」の定義において重要視していません。あえていうなら信仰のようなものでしょうか。

あなたは神を信じますか?と同じように、あなた自身をピアノに賭けられますか? この問いに対して、YesなのかNoなのか。

私はNoですね。そこまで自分を賭けられない。

5月2日、プロのピアニストと同じステージに立たせていだきました。実際に立った人なら分かると思いますが、いや実際に立った人じゃなきゃ分からないだろうけど、ピアニストってホントに大変ですよ。

仕事として考えると、とてつもなく孤独な労を重ねた割に経済的なリターンは少ないし、収入は安定しない。ハイリスク・ローリターンだと思う。それでも、どうしてピアニストになるのか? そりゃもう「ピアノに賭ける」という信仰の世界だと思ってます。

繰り返しますが、テクニックや音楽性、主たる収入源かどうかはピアニストの基準じゃないです。自分をピアノに賭けられるかどうかです。

やっぱり私は「ピアノ好き」です。

なお、アマチュアとプロの定義については、以前に書きました。

【音大生の就職】プロとアマに境界線なし?(2010/7/27)

相手と自分の利害が対立したとき、自分の利害を優先してよいのがアマチュア。相手の利害を優先しなければならないのがプロフェッショナル

整理すると、下のような定義になるでしょうか。

実際、アマチュアであっても「ピアノに賭けている人」は周囲にいます。

ピアニストって言葉は、「私はクリスチャンです」「私は門徒です」と同じように胸を張って言える人こそ、称すべきではないかと。


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