「溜め」についてベーゼンドルファーでレッスン

2015年7月25日


先週金曜、ホールでリハーサルレッスンを受けたばかりだけど、週が明けて再度、師匠のご自宅でレッスン。

師匠のご自宅には2台のグランドピアノがあって、1台がシゲルカワイ、1台がベーゼンドルファーです。どちらも渋くて重い音色で私は好き。

普段はシゲルカワイでレッスンを受けているのですが、本番前の試験演奏ってことで、昨日はベーゼンドルファーを弾かせてもらいました。ベーゼンドルファーとスタインウェイのピアノは対極的。スタインウェイは演奏すると、なんだか上手になったような錯覚を持つのに対して、ベーゼンドルファーは何だかうまく弾きこなせない印象。これ、弾かれた方はご理解いただますよね。

ベーゼンドルファーのピアノは、楽曲をしっかり弾きこんでいないとアラがあぶり出されます。そういう意味では、私にとって「仕上がりの試験紙」のようなものです。

案の定、ラモーの装飾音がうまく決まらないわ、キーの底まで指の支えが効かないわで苦戦しました。師匠は「うん、きれいな音、しているわよ」とおっしゃっていただいたものの、「いま一歩、弾きこまないと」と反省しました。

ラモー/クラヴサン曲集より「ため息」使用楽譜
モーツァルト/アダージョ ロ短調 K.540使用楽譜

さて、レッスンの内容ですが、ラモーは「楽譜を見て、音価をもう一度しっかり確認すること」「装飾音に力が入っているので、ハーフタッチのつもりで弾いた方がよい」くらいで、「しっかり弾けている」とのこと。このレベルをステージで再現できればよいのですがね。本番ではなかなかうまくはいかないものです。

モーツァルトは、フレーズからフレーズへに移る際の「溜め」をもう少し意識的に考えるように、と。「溜め」がないと、どうも単調で一本調子な演奏になってしまいがち。「溜め方」についても、具体的な体の重心のかけ方を中心に指導いただきました。確かに、腕でではなく、体全体で「溜め」を作らないと、モダンピアノはダイナミックな響きにならないですね。

特にベーゼンドルファーを響かせるには、全身の「溜め」が大切だと思いました。あと数週間、全身での「溜め」は意識して練習に取り組みたいです。


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