ジョン・レノン『ダブル・ファンタジー』の劇薬

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ジョン・レノンが亡くなって30年。1980年12月、私は13歳の中学生だった。その年の師走は、ジョンの歌う「スターティング・オーヴァー」が街にあふれていたっけ。ビートルズの音楽は、NHKのテレビ基礎英語で「イエローサブマリン」と「イエスタディ」で聴いてはいたけど、「スターティング・オーヴァー」で、私は本格的にビートルズに目覚めた。というか、当時、音楽好きの13歳の同時代体験だと思う。

私は当時、KBS近畿放送ラジオの若宮テイコさんがDJを務める深夜放送のリスナーだった。いつもは明るいテイコさん、ジョンが亡くなった週は、号泣しながらの放送は衝撃的で、「これは重要な出来事なのだ」と思い、その翌日か翌々日に遺作アルバム『ダブル・ファンタジー』を買いにレコードショップ「ワルツ堂」に出かけた。何だか『ダブル・ファンタジー』は“買わなければならないもの”のような気がしたのだ。

ところが、このアルバムを家に持ち帰って聴いてみると、二曲目に危険物が仕掛けられていた。オノ・ヨーコの歌う「キス・キス・キス」。「キス・キス・キス・キスミーラブ♪ 抱いて!」というセリフがえんえんと続き、最後はヨーコさんの“絶頂ボイス”が響き渡る。ローティーンの少年には、とにかく劇薬のような音楽だった。

大好きなアルバムだけど、『ダブル・ファンタジー』を聴くときは、階下の両親に“絶頂ボイス”が聴こえないよう、二曲目だけボリュームを落とすことをいつも怠らなかった。

久しぶりにこの曲を聴いてみたが、中学生の息子に聴こえないよう、やっぱりボリュームを落とさざるを得ない。

上、音量に注意してお聴きください。

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