感想/バレンボイム&シュターツカペレ・ベルリンのブルックナー2夜(2016年2月)

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街のそこかしこにクリスマスツリーが目に入るようになってきた。2016年も残すところ1ヵ月半か。一年は早い。

数年前は見た映画・お芝居、聴きに出かけたコンサートは、翌日か翌々日、遅くとも一週間以内に必ずブログに書き留めるようにしていた。ところが、今年もいろんな映画、演奏会に出かけたけど、ほとんどブログに感想を書いていない。加齢のせいか、 素晴らしい体験であっても、書いていないことはじきに忘れてしまう。

年末まで、なるべく今年でかけた映画、コンサート、お芝居について、記憶をほじくり返して書き残しておこうと思う。

まず、2月に出かけたダニエル・バレンボイム指揮、ベルリン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ベルリン)のブルックナーチクルスだ。サントリーホールで、ブルックナーのシンフォニー全9曲を9日間で演奏するというもの。第1番と第2番を聴いた。あまりに素晴らしかったので、第8番も聴きたかったが財布の中身と相談して諦めた。ちなみに全9公演セット券は235,000円だった。とんでもない金額だが、それでもベルリンまで出かけて聴くよりもリーズナブルだよな。

バレンボイム&シュターツカペレベルリン、ブルックナーチクルス(2016年2月)

ブルックナーの交響曲の演奏会の名物といえば、男性トイレの行列


プログラム、初日はモーツァルトの「ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595」とブルックナーの「交響曲 第1番 ハ短調」。二日目はモーツァルトの「ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466」とブルックナーの「交響曲 第2番 ハ短調」だった。

バレンボイムのピアノを生で聴くのは初めて。モーツァルトは指揮とピアノを両方こなした。

初日の座席は最前列だった。右真ん前にバレンボイム。もうね、最初の一音から違うというか、キラっと輝く柔らかい響きがホールに広がって。「モーツァルトって、いや、ピアノってこういう風に弾くのか!!」と、まず驚いた。そして畏怖。とにかく美しい。これまで聴いたピアニストの誰の音とも違っている。個人的には2日目の20番よりも、初日の27番の方が「これぞ、モーツァルト!」という響きに酔いしれた。

有希・マヌエラ・ヤンケ

有希・マヌエラ・ヤンケ

バレンボイムのピアノばかり気を取られたモーツァルトと違って、ブルックナーはベルリン国立歌劇場管弦楽団の響きに魅了された。一言でいうと「古風」。華麗なるベルリン・フィルハーモニーとはまったく違った、いぶし銀のような響きだ。ベルリン国立歌劇場管弦楽団は、私が高校時代、東側・東ベルリンのオーケストラで、オトマール・スウィートナーが音楽監督を務めていた。1980年代、ベートーヴェンの交響曲の全曲録音が注目を集めていた。

ブルックナーの交響曲の第1番、第2番は、日本のプロオーケストラでもほとんど演奏されることはない。私も生は今回が初めてだった。こちらは第2番が印象に残った。コンサートマスターを女性バイオリニスト、有希・マヌエラ・ヤンケさんが務めていて、とても華があった。

というわけで、今年はウィーンフィル、ベルリンフィル、サンフランシスコ交響楽団と、一流オケがたくさん来日したが、ベルリン国立歌劇場管弦楽団でお腹いっぱいになってしまい、結局、海外オケはこのコンサートでおしまいだった。