「鍵盤うさぎを構成するLPレコード9枚」を発表

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Twitterのハッシュタグで「#私を構成する9枚」というのが話題になってます。人生において心に残るアルバム、9枚のジャケット写真を組み合わせでTweetするというもの。

面白いので私も作ってみようと、いざアルバムをリストアップしてみましたが、これが難しいのです。まもなく人生半世紀になるので、9枚に絞るのは困難。

というわけで、次の2つの基準で選んでみました。

  • 私が10代だった頃、1980年代に何度も聴いたアルバム
  • 今でもLPレコードを持っているアルバム
  • これでも9枚を選ぶのは難しかった。涙を飲んで落選したアルバムがあります。下が「鍵盤うさぎを構成するLPレコード9枚」です! クラシックあり、ジャズあり、ポップスあり。音楽は雑食の私らしいな。

    鍵盤うさぎを構成するLPレコード9枚
    以下、アルバムを紹介。

    グレン・グールドが亡くなったのは1982年、その前年に録音されたアルバム。私は中学3年生、厨二病まっさかり。それまで耳にしてきた「NHK名曲アルバム」的なクラシックピアノと一線を画す、奥深いピアノ世界への扉を開いてくれた一枚。あらゆるピアノのアルバムの中で、一番聴き込んだ気がします。おかげでゴールドベルク全曲1時間を鼻歌で歌えるようになりました。

    10代の少年にとっては「完全無欠」が憧れでした。マウリツィオ・ポリーニは「完全無欠」という言葉そのもののピアニストでした。40代の今だと、彼のポロネーズ集だけでなく、エチュード集、スケルツォ集も、数式のように完全すぎてちょっとしんどい。ポリーニのアルバムで最初に買ったのがポロネーズ集。中でも、第5番 嬰ヘ短調 Op.44が完全無欠ぶりを発揮している気が。

    ブラームスの交響曲第1番も10代にはまったクラシック曲。最初に買ったアルバムは、ズビン・メータが指揮したウィーンフィルの演奏。数年後にカール・ベーム指揮のウィーンフィルの演奏を聴いてびっくり! 同じオーケストラでも指揮者が違うとこれだけ違うのか、と。ベームが演奏したこのアルバムはウィーンフィルの弦がつやつやした響き。

    初めて買ったジャズピアノのアルバムはオスカーピーターソンの『プリーズ・リクエスト』でしたが、のめり込んだのはビル・エヴァンス。『ポートレイト・イン・ジャズ』→『ワルツフォーデイヴィ』→『サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』と進んだのは、まぁ、真っ当な聴き方ですね。「枯葉」「いつか王子様が」というスタンダードナンバーは、耳コピーして即興演奏の勉強をしました。

    キース・ジャレットは『ケルンコンサート』とどちらにするか迷ったけれど『スタンダーズ』で。スタンダーズは、ブラームスがベートーヴェン的な交響曲の文脈を進化させようとしたことに近い気がします。1970年代からジャズピアノがフュージョンやエレクトロニックサウンドにシフトする中、トリオというスタイルをまだまだ追求できることを示した点で、ジャズの「新古典派」といえるのでは。

    ジョン・レノンが殺されたのは1980年12月。この強烈な出来事は先生な感受性を持つ中学二年生の私に大きな影響を与えました。最後のアルバム『ダブルファンタジー』はものすごい話題になり、とにかくジョン・レノンのアルバムは、エアチェック(!)でカセットテープに録音してすべて聴きました。なので、ビートルズからジョンに入ったのではなく、私の場合はジョンからビートルズへと進みました。ジョンのアルバムの中では、必要最低限のサウンドに削ぎ落としたシンプルな楽曲揃いのこれが一番好きです。

    Tapestryなので「つずれおり」。この9枚の中で、今でもしばしば聴いているのがこのアルバム。独奏曲、インストゥルメンタルではなく、「弾き語り」というスタイルのポップスも大好き。このアルバムは、大学生時代、ボーカルをやっていた女性の先輩から教えてもらいました。「君の友だち」「去りゆく恋人」「つづれおり」、思わず口ずさんでしまう珠玉の名曲ぞろい。

    ユーミンのアルバムでは『ひこうき雲』と『SURF&SNOW』も何度も何度も聴きました。涙を飲んで1980年リリースの『時のないホテル』に。変拍子の「時のないホテル」、彼女の楽曲の中では最長の7分14秒の演奏時間が「コンパートメント」等、プログレッシブロックっぽい試みが魅力。身長が低いゆえにフラれてしまう「5cmの向う岸」、黒い下着の女の子が出てくる「セシルの休日」等、男子校の学生であった私には、女性ってこうなのか?とショッキングな世界を知ることになったアルバムでありました。

    1980年11月リリース。前半の5曲がポルトガル録音。ファドのアコースティック版の「異邦人」は、30年以上が経過した今聴いても、とても新鮮。久保田早紀らしい、異国情緒あふれる楽曲が並ぶ。ジャケット写真が秀逸。パッケージは観音扉になっていて、開くとリスボンの街並みが目の前に広がります。こういう魅力あるグラフィックデザインはLPレコードならでは。


    この「9枚セレクション」って面白いな。「鍵盤うさぎの20代を彩ったアルバム9枚」も作ってみようかな。